SGU事業基本構想

スーパーグローバル大学とは

文部科学省は、日本の大学生の「内向き指向」を改め、海外留学を広めるとりくみを2012年度から「グローバル人材育成推進事業」として開始しました。芝浦工業大学はこれに応募し、全国の42の大学とともに採択されました。

引き続き2014年度から、文部科学省は2023年度までの10年間のプロジェクト「スーパーグローバル大学創成支援」(SGU)事業をスタートしました。“徹底した「大学改革」と「国際化」を断行し、我が国の高等教育の国際通用性、ひいては国際競争力強化の実現を図り、優れた能力を持つ人材を育成する環境基盤を整備する”(文部科学省ウェブサイトより)ことがこの事業の目的です。

SGU事業は、大学ごとの事業規模により、「世界ランキングトップ100を目指す力のある大学(トップ型)」、「これまでの実績を基に更に先導的試行に挑戦し、我が国社会のグローバル化を牽引する大学(グローバル化牽引型)」の2つのグループに分けられ、本学は後者のグローバル化牽引型に応募、採択されました。採択されたのはトップ型13校、グローバル牽引型24校。大学の設立形態で分けると、国公立23校、私学14校。この計37大学が「スーパーグローバル大学」の呼称とロゴマークを使うことができます。
スーパーグローバル大学ロゴマークスーパーグローバル大学ロゴマーク

私立の理工系で唯一選ばれた大学

なお、14の私学のうち理工系単科大学は芝浦工業大学ただ一校です。このことに芝浦工業大学は大きな誇りと責任を感じています。スーパーグローバル大学として、芝浦工業大学は政府からの補助金を有効活用しながら「世界トップレベルの大学との交流?連携を実現、加速するための新たな取組」「人事?教務システムの改革」「学生のグローバル対応力育成のための体制強化」といった組織改革?教育改革?国際化を進めます。そして、自ら設定した「学生の海外派遣数」「留学生受入数」「国際的に通用する語学力をもつ学生数」などの成果指標を、2023年度までに達成することを目指します。それだけでなく、政府ひいては納税者に対する約束として、国内の他大学に自分たちの活動を広げ、そのグローバル化を牽引する役割も担います。

SGU事業基本構想

芝浦工業大学が追求する大学のモデル

芝浦工業大学がSGU事業の構想調書に示したのは、教育?研究?社会貢献を三位一体となって推進する大学のモデルです。
教育?研究面においては
(1a)学修?教育双方の質を保証する価値共創型教育
(1b)日本のモノづくり文化を活かす実践型技術教育

を確立することであり、それを制度的に保証するために
(2)世界水準の大学制度の実現
を目指します。さらに、社会貢献を強く意識した目標として
(3)教育?研究?開発コンソーシアム Global Technology Initiative (GTI)の構築
を挙げます。これらの目標を実現することで、社会変化に適応できる大学像を確立します。SGU事業基本構想

(1a)学修?教育双方の質を保証する価値共創型教育

価値共創とは本来「製造者と利用者の間で協力して価値を作り出していくこと」というサービス科学の概念であり、価値共創型教育とは従って「教育サービスを提供する教職員とその受け手である学生との間で協力して価値を作り出していくこと」と定義されます。

価値共創型教育においては、従来型の講義や実験のように教員が一方的な情報の送り手で学生はただ情報を受け取るだけ、という役割規定はありません。すなわち基礎的な理論の習得段階を終えたら、学生はオープンな(正解が誰にもわかっていない)課題に挑戦させられます。これをアクティブ?ラーニング(AL、能動的学修)と呼びます。ALでは、課題の検討結果や成果物を学生が発表しますが、それは教員の経験に照らして不十分な解である場合もあれば、教員には思いもよらぬ素晴らしい解である場合もあります。このように、教育サービスを提供する教職員とその受け手である学生の共同作業の中から、それまでに無かった価値を作り出す可能性を秘めているのが価値共創型教育です。

(1b)日本のモノづくり文化を活かす実践型技術教育

実践型技術教育については、芝浦工業大学に限らず日本の多くの理工系の大学が、4年生の段階で卒業研究に取り組ませているように、欧米の大学に比べて実践を重視した教育を行っています。この日本の技術教育?工学教育のよき伝統を踏襲し磨きをかけていきます。

(2)世界水準の大学制度の実現

世界水準の大学制度とは、従来の教授会主導の合意形成型の大学運営では新たな挑戦に対して抑制的になる傾向が強かったことへの反省から、理事会の信認を受けた学長の強いリーダーシップに基づくトップダウン型のスピード感ある運営への転換を意図しています。このことの実現のために、2014年度には法人としての重要事項の審議権を持っていた教職員の職域別代表者による評議員会を諮問機関へと変更し、法人の解散?合併等の重要事項を除いて理事会が責任を持って意思決定できるように寄附行為の変更を行いました。また、新たなガバナンス体制として、教職員による選挙でなく理事会において学長を選出する「学長付託方組織体系」を採用することとなりました。この新制度のもと、2015年4月1日からの学長が選出されました。SGU事業の実行体制も、具体的な作業を多くのワーキンググループに割り振っていた事業開始当初の体制から、学長を本部長とする推進本部から、学部長、学科主任、各教員へとラインを通した指示系統によって動く体制へと改められました。このようにして、より柔軟で迅速な意思決定が可能となっています。

(3)教育?研究?開発コンソーシアム Global Technology Initiative (GTI)の構築

GTIコンソーシアムは、東南アジアに軸足を置いた、産学官が連携して次世代の人材育成のために協力していくためのプラットフォームです。この仕組みの直接の母体となったのは、2006年に結成された東南アジア工科系大学コンソーシアム(SEATUC)で、そのメンバーである東南アジア4ヶ国の7大学から40名ほどが本学で博士課程を修了、そのうち30名弱が母校に戻って教員や研究者として活躍しています。この結果、本学教員と各メンバー大学の若手教員が師弟関係を維持し、国際共同研究や学生の交流が推進されている。芝浦工業大学は、この東南アジアにおける取組とその成果を貴重な資産として捉え、その活動の厚みを増すために、日本国内の他の工科系大学、さらに産業界の協力が必要と考え、結成をよびかけました。この結果、140団体の賛同を得て2015年12月にGTIコンソーシアムが発足しました。

GTIコンソーシアムでは、
1.グローバルPBL、
2.国際大学間交流、